【2話】千と千尋の神隠しの舞台で耳をすませば。な話。

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写真は経験談時に撮影したものではないので、イメージです。

まるで、耳をすませば。

すてあ

午後3時になっても台湾の太陽の強い日差しは衰えるところを知らず、僕が九份に到着した時もがんがん日が照った中、汗だくでした。

 

生来的に方向音痴なので、Google Mapを見たとて、ホテルの場所などすぐに理解できるわけがなく、いつもどこでも右往左往。

 

日本にいるときよりましなのは、海外にいるという意識が恥とかプライドを良い感じに中和してくれるので、思い切って人に尋ねたり、誰かを頼れるということ。

 

しかし、この日は九份初上陸。

 

街並みを楽しみたいということもあり、うきうきわくわく右往左往した。

とはいっても、街歩き用のリュックだけでなく、衣服等のはいった45Lの大きなバックを持っていたので、足腰にはだいぶ疲労を感じていのですが……。

そんなこんなで九份の街並みを楽しんでいる中、不思議な出来事があったんです。

 

タイトルにあるまま、嘘のような話ですが、道に迷った僕を、ホテルまで案内してくれた黒犬がいたのです!

 

書くことが山ほどある中、作り話なんてしている暇はないので、本当だと信じてくれれば幸いです。

 

台湾の国の特徴として、住宅街や飲み屋街、市場に観光地といったあらゆる場所で野生の犬猫がたくさんいることが挙げられます。

ここ九份もその例に漏れず、細身の黒い柴っぽい見た目の犬、まるまる太った黒犬、白猫、黒猫などなど……。

階段とか塀の上に気持ちよさそうに寝ているのをよく目にします。

 

僕がホテルを探すともなしに歩いているとき、向かいからてくてく歩いてくる黒い細犬が現れました。普段なら特に気にも留めず、見過ごすところを、

 

千と千尋の神隠し“のモデルになったとされる土地

だということで、

 

耳をすませばみたいだ!!

 

と、思ってしまったんです。(安直)

 

そこで、優雅に細道、大通り、階段を歩いていく犬をつけてみることにしたんです。これも一人旅だからこそ周囲を気にせずできることですね。

 

その黒犬は、土産屋の店先の植木にマーキングをしたり、屋台の焼き鳥のにおいを嗅いだりしながらだらだら進んでいきました。

自分の意志では通らないような階段を行く黒犬に

「よく道知ってるなぁ、現地人(犬)だなぁ」

と感心。

 

ジブリの香りする街を犬に続いてずんずん進んでいく中、もののけ姫やら千と千尋の神隠しのBGMが日本人目当てのお土産屋さんから聞こえてくる。千と千尋の神隠しの街でもののけ姫のBGMを聴きながら耳をすませばを疑似体験。ここはまさにジブリの世界でした。

15分ほどすすんだところで犬は草木の茂る細道に消えてしまい、追跡は終了。そこはバス停もある大きな通りで、近くに九份派出所もありました。ガイド犬を失った私は、仕方なくガイドグーグルを起動し、マップに頼ることに。

 

現在地を示す青い丸が、ちょうど目的地と重なっているのを確認。たまに起こる現在地認識エラーかと思いきや、どうやらあっているよう!その事実に驚きながら、ホテルを探すも5分、10分とみつからず……。

 

ちょっと都合よすぎたかなと、がっかりしました。ガイド犬にもガイドグーグルにも裏切られたと思った僕は現地の人に聞くという最終手段に。

 

ガマ爺の面影ある仙人風のおじさんにスマホの画面を見せたところ、軽くはにかみ、僕の背後にあるバス停を指さしました。

 

バスに乗るの!?

 

 

犬にしてやられたと思って、驚くと

 

違うよ

 

とガマ爺。指さした先をよく見ると、小さく、光りの灯っていない掲示板がかがげられていた。

 

My story inn Jiufen。

 

紛れもなく僕が宿泊する予定のホステルでした。

 

シェイシェイ!

 

手を振りながら笑うガマ爺の背後には、九份派出所がありました。

 

不思議なこともあるもんです。

 

でも、もしかしたら、こういうことって割と起こり得るのかもしれないです。

 

ただ、普段の生活の中でそういうチャンスに飛び込まないんでしょうね。

 

行き先があって、予定があって、自転車とか車があって、都市化のすすんだ町では、犬を追いかけて歩ける道など無いし……。

 

体力と自分の甘え以外、何にも縛られるものがない今だからこそできた経験なのかなって、そう思うことにします。

 

偶然だろうけど、気のせいだろうけど、素敵だと思える時間をくれた黒犬には感謝です。

 

そして、その黒犬はそれ以降姿をみせなくなりました……。

 

ってなったら、もっと素敵なんですけどー、

感謝せよと言わんばかりに、5度、6度と寝ているのを見かけました。

 

きっと、迷える観光客をまっているんだ、と、そう思っておきます。

 

千と千尋の神隠しのモデルとなった舞台で、まるで耳をすませばな体験談でした。

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