復活!
病院に向かうことになった午前9:00頃。車を手配し、病院に向かいました。
病院に向かう

ろくに身だしなみも整えずにキャンプサイトを出るメンバー。
だいぶ体調の良くなったメンバーでしたが日本人メンバーは皆、依然熱が下がらず。
頭、鼻、喉、胃、背中。それぞれ痛みを訴えていました。
「一応海外保険のインシュランスカードあるなら持っておいてね」
「お金はかかったとしても後で整理するから今は要らないと思うけど、パスポートはIDとして必要かもしれないからお忘れなく」
体調のすぐれない彼らを気にかけながら車に乗り込みます。
インドネシア組の四人は比較的体調がすぐれていたので、彼らにはだいぶ助けてもらいました。
病院まではそう遠くはなく、車内で病院の詳細や他メンバーの体調を気にしている間に到着しました。
意外に快適なインドネシアの病院

インドネシアの病院。
僕らの過ごしているキャンプサイトから想像してしまうと、十分な設備があるのか、どうしようもなく不安になってしまいましたが……。
いざ訪れた病院は日本のそれと規模は劣るものの、安心できるものではありました。
ただ、言語はすべてインドネシア語ですので緊張が切れることはありません。
特に症状の重い二人が初めにベッドに横になり、問診を受けました。
僕とMさんで通訳しつつ、名前、住所、症状など日本と変わらぬ手順で答えていきました。
このとき、吐いた回数なども聞かれたので本当にメモ取っておいてよかった!
熱があること、アレルギーのこと、どこが痛いか、なるべく詳細に情報を伝えたところで本人たち以外は外に出る様にといわれ、待合室で順番待ちになりました。
外で待っていた僕らは、その診察室とは別の場所で問診を受け、血圧をはかり、薬を受け取りました。
最初の二人も僕らの診察が終わるころには、薬をもらっており、病院の診察に時間はかからず、インシュランスカードさえほとんど確認されずに終わりました。
代金も信じられない額でした。
100円とかそんなんじゃなかったかな……?
保険がきいてるからその値段なのかそもそも診療代が安いのかは定かではありませんでしたが、薬をもらってこの値段っていうのは驚きです、むしろ不安かも……。
病院帰りに食料調達

薬の飲み方を教えてもらい、僕たちは病院をでました。
道中、コンビニによってほしい旨をつたえ
インドネシアの定番「Alfamart」と「Indomaret」によってもらいました。
インドネシアの2大コンビニでありながら看板のデザインも限りなく似ている2つ。
すぐ近くに位置していることが多いので、どちらか片方をみつけたらそこからすぐのところにもう1つを簡単に見つけらることが多いです。
ここでも2つが隣接していました。
具合の悪い人は車に残ってもらい、数人だけで買いに行くことに。

Mさんにも看病担当として車内にのこってもらいました!
コンビニでは、水とパンを大量に買い込みました。
Alfamartでは水を買い、Indomaretではパンを。
Indomaretのほうが食べ物系が豊富なことをインドネシア生活の中で学んでいたので!

インドネシアに長く滞在しておいてよかった!
結局水は20本くらい買ったと思います。
具合悪い人が5人いて日に2本ずつ飲んだとしても2日で20本なんでね……。
最後の闘病!!
その日の予定をすべてキャンセルしていた僕らは、キャンプサイトに帰り休養モードに入りました。
薬の飲み方や、食べていいもの、飲むべきものなどを伝え、全員分の水に名前を書いて渡しました。
僕、Mさん、Fなど数人は、昨日のうちに片づけられなかったものを整理したのちしばらく雑談をしていました。
(看病も兼ねて)
その中の1トピック!
インドネシアでは、風邪を引いた時にはコインマッサージが伝統的な治療方法らしいです!
背中をコインでこするマッサージなのですが。
具合がわるいと(?)背中が赤くなるらしい。
Googleで画像検索するとなかなか痛々しいものが出てきます。
(ヒットする写真はちょっと大げさらしい)

お試しあれ。
だいぶ体調の落ち着いたメンバーたちでしたが。
まだ吐けていないメンバーがここにきて体調が悪化する場面もありました。
ごそごそ起きだした彼女の顔色が良くなかったので、体調を聞くと。
「気持ち悪いかも……。袋ある?」
との返答。準備しておいた袋を渡し、風通しの良い外へ連れていきました。
彼女に限らず、みんな吐いている間は苦しそうで息も荒く、体も熱くなっていました。
ただ、吐いてしまえると徐々に体調もよくなっていくので吐けて良かった、と思います。
彼女にも
「吐いたら楽になるから」
と背中をさすりつつ、声をかけていました。
ごみを捨てに行こうとすると
「自分でやるから大丈夫だよ」
と。彼女。
発病したときと泥酔したときの、“大丈夫”は、イコール“大丈夫じゃない”なので黙って休ませました。
水やウエットティッシュなどをもって来たところで、もう一度彼女に体調を聞くと。
「暑い」
とのこと。
「ちょっと待っててね」
(待ってました!と言わんばかりに)
僕はバッグからお土産袋をとりだし、その中からひっぱりだした扇子をもって戻りました。
封を切って彼女を扇ぎ始めると
「自分でやるから大丈夫だよ」
と、彼女。
発病したときと泥酔したときの、“大丈夫”は、イコール“大丈夫じゃない”なので黙って休ませました。
椅子に座って目を瞑り、扇子に扇がれる彼女の顔色も心なしかよくなった気がしました。
少なくともお腹の痛さや吐き気による苦痛の表情は顔から消えていました。
15~30分くらいしたところで、深く息を吸って彼女が目を開けました。
寝ていたわけではない(多分)と思いますが、すこし休めたようで
「中戻って、横になろうかな」
とのこと。
体温計と袋、水を渡して、彼女が眠るのをFと話しながら視界の端で見届けました。

僕が看病している間も「手伝おうか?なんか持ってくる?」と声をかけてくれたF……。優しい。
復活!
彼女の体調悪化を最後に、病気の山場は越えました。
夜になっても、頭痛や腹痛、体の痛みは消えないものの翌日にボロブドゥール遺跡を訪れることが出来る程度にはみんな復活しました!!
時間がたち、体調がよくなるにつれて皆の口数がどんどんふえて、夜が深まるにつれて騒々しくなっていく僕らでした。
看病している間がいかに静かだったかを痛感しました。
ワイワイしているのは病気に勝ったってことなので、悪くない雰囲気。
結局最後まで熱が下がらず、翌日まで頭痛をひっぱってしまった人もいましたが……。(自分)
インドネシアの村でのナース・闘病経験は、思い返せばよい経験でした!
日本ではまず起こりえない、と思うことが次々おこり、協力しながら問題解決をしていく過程を心の裡で楽しいと思えたのは、サバイバル映画・ゲームの世界に入ったような感覚のおかげだと思います。
何はともあれ、みんな元気になり
この後のスケジュールを無事に
こなすことができて。
ハッピーエンドです!
それでは。
コメント